あかるい肝炎生活

飲み薬でC型肝炎が治療できる日を待つおぢさんの日記

*

平成24年B型C型慢性肝炎・肝硬変治療のガイドラインが発表されたのでちょっと紹介してみるよ(その2、初回治療編)

      2013/07/19


春天到了 桜と蝶 3528s / **jpg

ちょっと、いろいろのノートがてんこ盛りになって、消化不良中ですが、
先週から始めた、平成24年B型C型慢性肝炎・肝硬変治療のガイドラインの紹介を続けます。
(このスライドは速報ベースで、たぶん5月か6月頃に正式なガイドラインが発表になると思われます。去年も追記や文言の変更があったので、正式版は変るかもしれません)

某所から、前回の記事あれで辞めるなと・・・怒られちゃいました(苦笑

さて、どんどこ紹介していきまする。
(本来、一患者が紹介するもんじゃないんだけど・・・とはわかりつつも)

IMG_8058.JPG

大きく変ったのは、H23年度のものは、プロテアーゼ阻害剤XXXと断りが入っていたのが外れました。
Genotype1の高ウィルス量の方は、標準でペグイントロン+リバビリン(24週間)+テラプレビル(テラビック)12週となりました。
その他は、変更なしでH23年度のものと変更がありません。

よく、表記でT12/PR24と表記されたりします。T:テラビック、P:ペグイントロン、R:リバビリンの頭文字で、後ろの数字が何週間やるかを表しています。ペグリバはPR48とかPR72とか表記します。

以前、治療費助成の話をしましたが、そのときに、初回治療で、低ウィルス量の方は、助成から外れるようなフローチャートがあったと思いますが、たぶんそれは、このガイドラインの草案をものに作成されたものと考えられます。この初回治療のガイドラインでも、低ウイルス量の方は、プロテアーゼ阻害剤を使わず、通常のペグリバ48週で治療を行うことが標準であると表記されています。(※1)

※1 各県で助成への対応がことなるとの話も聞きます。助成については、各県の保健所などの問い合わせてください。治療費の助成などは全国一律でやって欲しいのに、各県で対応が違うのは地域格差であまりよろしくないと思うんだけどなあ。

今回初めて治療を行う方は、自分のウィルスのタイプ、ウィルス量を確認の上、どんな治療を行うことになるか確認することお勧めします。

ちょっと細かい補足(大きな変更があった分)の色が黄色い部分を見ていきましょう。

★Genotype1・高ウィルス量症例では、治療効果に寄与するホスト側の因子であるIL28Bの遺伝子及びウィルス側の因子である遺伝子変異(ISDR、Core領域aa70)等を参考にして、治療の開始を決定するのが望ましい。
★年齢、Hb値、性別を考慮して、Telaprevirを含む3者併用療法を行うことが困難と予測される場合は、IFN+Ribavirin併用療法を選択する。
★Genotype1,2ともうつ病・うつ状態などの副作用の出現が予測される症例、高齢者などの副作用出現のIFNβ+Ribavirin併用療法を選択することが望ましい。

前回、テラビックのフェーズ3の治験結果を照会したと思いますが、その中で人側の因子とウイルス側の因子で治療成績が異なると紹介しましたが、やはり再燃例の方とは異なって、初回治療の例では、人側の因子であるIL28Bの遺伝子とウイルス側の変異(簡単にいうと変形状態)を調べてからやるのが望ましいとなっています。


必須ではないんですが、これを調べることにより治療成績の予測が可能になりますし、両方の因子が悪い場合は、今回の治療を待って、次回の新しい薬を待つという選択肢も生まれます。

ここで問題となるのは、この人側の遺伝子とウィルス側の遺伝子の検査ができる施設が非常に少ないという問題があります。両方共、高度先進医療の領域で、なかなか一般の病院ではできません。せめて、人側の因子が簡単に検査できるキットなどが開発されるともう少し数が増えると思いますが・・・

いまは、この当たりを見ていただければ、現在検査ができる病院が分ると思います。

過去記事:C型肝炎治療の”あかるい”肝炎生活: IL-28Bの検査ができる病院がちょっと分かったから、紹介しておきます

それから、テラビックを用いた3剤療法の場合は、ペグリバよりもより貧血になりやすく、治療中止になる確率が高くなるため、年齢、Hb値、性別を調べて、今回の治療ができない場合は、いままでのペグリバの治療を行いましょうという注意書きになります。

最後の項目は、INFαを使うと、副作用でうつ症状が出やすくなるので、そのような兆候がある場合には、今までのペグリバを選択するなります。(私の場合はもしやることになると、INFαで治療をするとうつ症状がでるので、INFβが基本になります)


 

IMG_8059.JPG

まだまだ続きます。細かいですが、どんどん続けますよ~
一番目は貧血の話ですね。先のスライドで、年齢、性別、Hb値(ヘモグロビン値)を参考にして薬を減量するとありましたが、それの補足になります。
いままでの赤血球の減少より、▲1ぐらいは下がりますので、治療中止にならないようにコントロールする必要があります。どのように減量するかは次のスライドで説明します。

2番目は、テラビックを用いたC型慢性肝炎治療では、皮膚障害が出やすくなりますので、その話があります。

2.Peg-IFN+Ribavirin+Telaprevir3剤併用療法では、Stevens-Johnson症候群、薬剤性過敏症症候群等の重篤な皮膚障害が発現するおそれがあることから皮膚科医との連携のもとで使用し、これら重篤な皮膚障害の発現した場合には3剤すべてを直ちに中止する。なお、皮膚症状発現時は早期に適切な処置を行い、皮膚科医との連携のもとでリスク&ベネフィットの関連から治療方針を決定し必要に応じて経口ステロイド剤等の投与も考慮する。

以前から、皮膚科との連携が必要といわれていたので、ガイドラインに明確に盛り込まれています。
私が聞いた話では、皮膚症状が出る場合は、2~3日ぐらいで初期症状が現われ、一番ひどくなるのが6~8週ぐらいだそうです。


2/25の虎の門病院の公開講座でも鈴木先生が話されていましたが、皮膚障害が出た場合には、すぐに病院に連絡してくれとのことでした。一度掻き始めるとどんどんひどくなるようです。その前に薬の処方を行い、そうならないようにすることが非常に重要だと話されていました。今から治療を行う方は、この皮膚障害の対処方法について、主治医と相談して置くことをお勧めします。けっして我慢しないようにお願いします。

3つ目は、尿酸値など腎臓障害の症例がでる場合あるので、それに対して薬を処方しなさいということで、この当たりは毎回の血液検査の数値を見て肝臓の専門医が判断するので、キチンを薬を飲みましょう。 

 次は前にあった、年齢、性別、Hb値でお薬の調整をしないさいという注釈があったと思いますが、その目安を表した表になります。

IMG_8060.JPG

初期のHb(ヘモグロビン)値によって、リバビリン、テラビックを減量して始めることになります。
例えば、女性の方でHb値が13.0-14.0未満の場合は、両方とも減量して始めることになります。

お薬の減量の量は、リバビリンが1錠、テラビックが1錠です。
(通常、テラビックは750mgを3回服用しますが、1錠減になると朝晩の2回になりますから、このあたりも管理が楽になりますよね) 

初期のHb値が12未満では、テラビックを用いた治療は基本できないことになりますから、はじめの方のスライドで、通常のペグリバ48週間を選択しないさいとありましたが、この例があたります。
最後に補足があって、専門医が判断して決定しないさいとありますから、症例を多く取り扱った病院、さじ加減できる肝臓の専門医の方が安心して治療できると思います。


薬の量を減量して、治療効果が変らないか心配になりますが、

これは、虎の門病院で行った例では、通常量、減量で有意な差が見られなかったと紹介されていましたので安心していいと思います。
(まあ、2250mgってのが、アメリカ人の標準体重80kgから割り出された値なので、日本人の標準体重60kgと比較してもかなり多かったと言えると思います)

虎の門病院では、高齢者65歳以上では、両方のお薬を減量して多数治療を始めているそうです。
今年の治療結果を見て、来年度は、もしかするとこの減量した量が標準量になるかもしれませんね。

やっと初回治療の最後のスライドで~す~

IMG_8061.JPG

1.IL28Bの遺伝子rs8099917がTTの症例は、 Telaprevirを含む3剤併用療法の治療効果が高いことから3剤併用治療が治療の基本である。
2.IL28Bの遺伝子rs8099917がTG、GGで、ISDRがWild(0-1)、Core aa70がmutantの症例は、IFN+Ribavirin併用療法での治療効果が低いことからTelaprevirを含む3剤併用治療の行うのも選択肢のひとつである。

ちょっとわかりにくい書き方をしていますが、IL28Bを検査してTT(治り易い)なったひとは非常に治療効果が高いのでテラビックを用いた3剤併用治療を行ましょう。次の文章は、治り難い因子をもつ場合は選択肢のひとつであるとありますので、 選択肢のひ・と・つですから、やってもいいし、違う方法を選ぶ(次を待つ)というのも有りだと読めばいいのだと思います。

ふう、疲れた。ながーぃよ(苦笑

ちょっとばんばん的まとめをやります。
(初回例で変更があったGenotype1・高ウィルス量症の部分だけね)

1.まずは(できるなら←ものすごくがんばっても)治療に当って人側の因子、ウィルス側の因子の検査をしましょう。

2.人側の因子が治り易い場合は、治療成績が非常に良いので諸条件を考えてテラビックを用いた3剤併用療法をやりましょう。

3.薬の量は年齢、性別、Hb(ヘモグロビン)値で変ります。治療効果に差はほどんどありません。

4.始めた時には、特に皮膚障害に注意をしましょう。なにかあればすぐに病院に電話をする。

5.テラビックを使えない場合(Hb量やもろもろの条件)では、今までのPR48を選択する。
(ここで待てるなら、次の薬を待つという選択もあり←十分、肝臓の専門医と相談してください

6. 1.の検査結果から人側の因子が治り難い、ウイルス側の因子が治り難い場合は、十分に考慮して、治療を決定しましょう。
(ここで待てるなら、次の薬を待つという選択もあり←十分、肝臓の専門医と相談してください

今回のテラビックを用いた3剤併用療法では、肝臓の専門医のいる特定の病院(皮膚科との連携が必要)と高度なため、治療可能な病院が全国的にも限られます。また、症状によって、薬の減量などいままのでペグリバと比較すると、お医者さんの技量が高いというか経験豊専門医でないと治療ができません。

難しい治療ですが、ぜひ治り易い因子を持つ患者さんの場合は、この治療をやるのがいいと思います。

ぜひ、いま治療を行っている主治医、肝臓の専門医に相談してみてください。

でも、私のように、治り難い因子をもつ、INFが使い難い患者さん(高齢者)は、次の副作用の少ない薬を待つというのも選択肢のひとです。

ひとまず。
次回は前回再燃例編の予定でやんす。

昨日は、武蔵野の地へ講演会のお勉強しに行ってきました。
この記事は、つぎのつぎのつぎの・・・・・・・・(。_゜☆\

うま~、うど~ん
うま~、うど~ん Photo by cxq02002

お昼は、うどんとそばの合い盛りで(このへん
まわりの方々は、洗面器ぐらいの野菜てんこ盛りのうどんをぱくぱく食べてました(すご~(@@;

 

また月曜日。さて、今週もがんばりまする。

 - C型肝炎

Comment

  1. yokobue より:

    ばんばんさん、こんばんは。
    武蔵野のうどんランチと武蔵野茶房の件では、たいへん、お世話になり、ありがとうございました。ばんばんさんのすばやい行動に関心しました。いやー、野菜うどんのボリュームは、すごかったです。おかげさまで胃がストレッチされました。
    おもいがけず、すずめさんやひでほさんとお会いできて、楽しかったです。溝上先生の講演は学術的な内容を分かりやすく説明してくださって、ほのぼのとしたジョークもあり、ファンになりました。
    近い内に、私のところで、すずめさんがお好きなケーキと溝上先生の講演内容などをアップする予定です。お楽しみに。

  2. akio より:

    ばんばんさん、こんばんは~♪
    ガイドラインの解説ありがとうございま~す!
    ここまで分かりやすく書いてもらえれば、
    肝炎初級の患者さんでも分かりますね~!
    しかも、中級者、上級者にも読み応えあります!
    でもこれだけの解説を書くのは大変ですよね。
    ちゃんと睡眠をとってくださいね~!
    ところで、写真は「武蔵野うどん」でしょうか?
    お店をの名前をおしえて~!
    ではまた~♪

  3. ばんばん より:

    yokobueさん
    講演のやつよろしくお願いします。(他力本願)
    akioさん
    そう武蔵野うどんですよ。甚五郎というお店です。すごく量が多い(^^;;

  4. すずめ より:

    ばんばんさんお世話になりました。
    akioさんにも会えて←ホモじゃないっすぅ
    講演前のランチ美味しかったですが←前の席のでっかいの
    完食した方々にはビックリ(知らん人)
    通じ合える人と話し合えるって大切な宝…
    難しい講演より 00ケーキしか覚えてませ~ん^^;

  5. まいむ より:

    こんにちわ、
    詳しい解説ありがとうございます。
    ここで、お勉強させてもらってから、病院に行くと、先生にいろいろ尋ねられるし、心強いです。
    今日、病院に行って来ました。
    今、そこで治療中の女性の方は 薬を少し減らしてるとのこと、皮膚炎の副作用もほとんど出てないと聞きました。
     花粉症とかアレルギーの薬を服用していると皮膚炎の症状も出にくいとか・・
    注射の要らない飲み薬だけの話を、先生に尋ねると 5年先と言ってました・・。
     
    4月から、テラビックを用いた3剤併用療法はじめることになりました。

  6. ばんばん より:

    すずめさん
    どんどん、ケーキ食べましょう。
    まいむさん
    お、はじめるのですかね。いろいろ情報ありがとうございます。
    きっと大丈夫、2週間がっちり入院してお休みをいただいてきましょう(笑

  7. 野菜オバ より:

    ばんばんさん、おはようさんです。ばんばんさん的まとめ、goodです。いつもありがとうございます。洗面器のうどん・・・~(・・?))仲間同士のつながり、大事なことですね。ばんばんさんも無理せず、ボチボチでお願いします。

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