C型肝炎に対する新規経口薬の著効率は100% 第22回日本消化器関連学会の発表より

20141103-柳沢峠

やっと規経口抗ウイルス薬であるNS5A阻害薬ledipasvir(LDV)とNS5B阻害薬sofosbuvir(SOF)の第3相治験の結果が第22回日本消化器関連学会で発表になったようです。発表者は国立国際医療研究センター肝炎・免疫研究センター長の溝上雅史先生ですね。

C型肝炎に対する新規経口薬の著効率は100%、国内第3相試験より:日経メディカル

日本でも学会で発表されました。

細かいデータはお仲間のトマトっとさんの所で読んで下さい。
ギリアド配合剤について、消化器関連学会で溝上先生が発表されました! | トマトっとのひとり言
いつもありがとうございます。

以上終わり\(バキッツ 

そんな訳には行かないわな(笑)
少し、気になる部分だけまとめておきます。

以前紹介したギリアド・サイエンシズ社より発表されたものを日本の学会で発表したものになります。
(参考:ギリアドサイエンシス社の日本国内におけるP3治験の結果が発表されました
 

投与終了12週後の著効率(SVR12)は100%

まずはおさらいの一番気になる著効率から。
投与終了12週後の著効率(SVR12)は100%なのは、LDV/SOF投与の投与者の場合です。一方リバビリンを加えたLDV/SOF+RBV投与の場合は98.2%になります。ちょっとわかりやすく表にしておきます。

初回治療群 既治療群
LDV/SOF投与 100%(83例中83例) 100%(88例中88例)
LDV/SOF+RBV投与 96%(83例中80例) 100%(87例中87例)

 

 赤字の部分、気になりますよね。3名SVR12を達成することが出来ませんでした。
1例は再燃例で、1例は心停止による死亡、1例はRBV(リバビリン)による皮疹による治験の中止でした。
 このため日本では、表下段の+RBV(リバビリン)を治療で追加することありません。表上段の飲み薬2剤による治療となります(実際のお薬は、1つのタブレットで1日、1回忘れずに飲むだけになります)。

 一つ新しいことが発表されましたね。

プロテアーゼ阻害薬/ペグインターフェロンα/RBVの3剤併用療法が前治療だった40例はすべてSVR12を達成していた。
出典:C型肝炎に対する新規経口薬の著効率は100%、国内第3相試験より 日経メディカル

 今回の総治験者数が341名、その内の40名が前の治療がプロテアーゼ阻害薬/ペグインターフェロンα/RBVの3剤併用療法だったようです。プロテアーゼ阻害薬を用いた治療ということは、テラビック、ソブリアードを用いた治療で治らなかった超難治例の方も100%治癒しているということです。

 主治医から何人か3在併用療法で治らなかった方が治験に参加しているとお聞きしていたのですが、これだけの参加者で、全員治っているってことはやはり、すごい薬だと思います。プロテアーゼ阻害剤を含む3剤併用療法で治らなかった方もこれで、来年安心して治療ができると思います。
 

気になる耐性の問題は?

 毎度、気なる飲み薬の治療における耐性の問題ですが、今回の治験では以下の結果だったようです。
今回問題になったのは、C型肝炎ウイルスのNS5A領域のY93という部分に耐性がある場合でした。

NS5A領域の遺伝子変異の有無別にSVR12を比較すると。

  • 変異があった群は99%(76例中75例)
      ↑ここに再燃例の1例が含まれている
  • 変異がなかった群は99%(265例中263例)
      ↑ここに死亡例と皮疹による2例の中止例が含まれている

変異があった群でSVR12が未達成だった1例は、ベースラインの時点でY93Hが99%以上認められ、治療終了4週後に再燃していた。
出典:C型肝炎に対する新規経口薬の著効率は100%、国内第3相試験より 日経メディカル

 あれっ?耐性って有るか無いか(1 or 0)じゃないと私は思っていたので、このパーセント%って何って思っていたのですが、主治医に聞いた所、C型肝炎ウイルスの1個1個(?)がすべてその部分に耐性を持っている訳ではなく、耐性の有るウイルスも有るし、耐性が無いウイスルもあるということでした。
 この例から、99%以上の耐性ってことは、採取したC型肝炎ウイルスの殆どで耐性が検知されたということになります。これから推測すると、今年認可になったBMSの経口2剤(スンベプラ、ダクルインザ)でも治療前に、C型肝炎ウイルスの薬剤耐性検査が推奨されていると思いますが、安全を期するなら来年認可になるであろうNS5A阻害薬ledipasvir(LDV)とNS5B阻害薬sofosbuvir(SOF)の合剤であるハーボニ(Harvoni)でも耐性検査を行ってから治療に入ったほうがいいかもしれませんね。
 

まとめ

国内第3相治験の全登録患者341例の背景等や現れた副作用はトマトっとさんのところを見てください。

新しく発表されたことは、

  • テラビック、ソブリアード等の3在併用療法で治らなかった患者さんもハーボニ(Harvoni(R))ではほどんど治る。
  • C型肝炎ウイルスほどんどにのY93に薬剤耐性があった場合は治らない可能性がある。

この2点。毎回この治験結果を見るたびに、凄い薬だなあと思いますが、ほんと凄い。来年は画期的な年になりそうです。

あっ、そうそう、ギリアド・サイエンシズで9/25に製造認可申請が行われていました。BMSとおなじスケジュールですね。順当に画期的治療薬に指定され優先審査となりましたから、来年の今頃には使えるようになっていると思います。

ギリアド・サイエンシズ ジェノタイプ 1 型の C 型慢性肝炎治療薬レジパスビル(Ledipasvir)・ソホスブビル(Sofosbuvir)配合剤日本での製造販売承認申請

 
 
 
ひとまず。

2件のコメント

  1. 隊長の事ですから、些細な事は分からずとも指揮を取って頂ければ結構です。が、御暇な時は、巡回して下さいませ。
    大昔、私が新人の患者さんのブログに、経験者を訪問させたらと進言しましたが御答え無し=却下と同じ記憶あり。最近も大なり小なりの戦争が勃発しています。
    その戦争に隊長が”でばる”必要はありません。が、無益な患者同士の いざこざは、避けたいのが私の願いです。もし、わからんち会長状態なら私にメール下さい。

    夢のギリアドについては、私も最近考えます。あれほど我々が てこづっていたのに、手放しで、副作用無し、耐性無しなんて夢の薬=ほんとか?
    いままでは早く治したいでしたが、新薬=新車と見なせば、欠陥があるかも、で半年、1年は様子見=来年のギリアドにも待とうか、心が傾いてます。

  2. 前向きさん
    多分ほんとですよ。1例死亡例がでていますが、普通の人には問題がないと思います。まあ、少し待つのはいつものことで。。。

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